印象に残っている人④

家族の関係性を言葉で表すと大変なので、仕事では家系図で表示することが多々あります。参考に書き方や意味を載せておきます。

https://www.mhlw.go.jp/sisetu/musashino/22/syakai/sodatenote-betu.pdf

これらを組み合わせて家族の関係性を表せるようになると、聞き取りの際に記録しやすくなりますし、関係機関と会議をする場合にも情報の共有を行いやすくなります。

以下は私が相談業務をしていたときに関わったケースの家族です。同居している家族関係が複雑で、それぞれに生きづらさを抱えている人たちが協力して生活していました。下図はジェノグラムといい、一般的に家系図のことを表します。福祉系の職場だったり相談業務していたり、学校や病院でも使われることが多いと思います。

ジェノグラム(家系図

灰色の線で囲ってあるのは、同居家族になります。

今回のケースは本人が入院している精神科病院より連絡がありました。課題としておおきくわけると

①本人は精神科病院に入院中だが、長男が年金を管理し滞納が発生している

②妻は認知症があるも、買い物や病院へ行くために車を運転している(車は傷やへこみが多数みられる)

③長男は無職で親の年金を使い、自由に生活している

④ひ孫は実の親と暮らしておらず、小学生だが不登校の状態

があげられました。入院している精神科病院への滞納が続くのであれば長男による経済的虐待となる場合もあるため、事実確認と家庭環境の把握を含めて訪問することにました。

自宅訪問すると長男が応じてくれましたが、角刈りで体格がよく脚に入れ墨が入っている方で、たじろぎました。言動はややぶっきらぼうでしたが話しには応じてくれまして、聞き取りの結果収入がないこととお金の管理に困っていると話してくれました。人はみかけによったりよらなかったりですね。

このケースでは他にも妻に関しては認知症の治療のための病院受診、ひ孫に関しては行政や学校とのやりとり等、いろいろ話し合って関わっていった記憶があります。家族の実情を知ってしまうと自分の対応できる範囲外のこと(今回の場合は長男の仕事への斡旋やひ孫の不登校のこと)も気にはなるのですが、職務としてできる支援は限界があるので他機関への情報提供のみになってしまう場合も多いです。

課題をもつケースに対応すると本人達の自己責任と言われる場合もありますが、自助努力だけでは解決できない部分も多いので、たまには誰かに頼りながら助け合って生活していきたいですね。