Protest The Hero / Fortress 感想 きょうの料理

購入したのは2012年だと思いますが、発売は2008年になります。比較的新しく感じますが、15年くらい前になるんですね。(和訳をのせておりますが、攻撃性の高い単語がでてきます。ご注意ください。)

1.Bloodmeat
2.The Dissentience
3.Bone Marrow
4.Sequoia Throne
5.Palms Read
6.Limb From Limb
7.Spoils
8.Wretch
9.Goddess Bound
10.Goddess Gagged

結構聴いておりましたが、私はこのアルバムでは好きな曲とそうでない曲がはっきりしており、個人的には1・4曲目が好みです。全体的に疾走感と激しさと明るさがあり、聴いていて気持ちが高まるアルバムです。ボーカルも比較的聴きやすい伸びのある声で、叫び声もとげとげしさはそこまで強くありません。メロディに関しては多彩で大衆性もある程度あると感じます。メロディの展開も豊富で、よく構成されているなーと思います。

公式動画のリンクがありましたのでご覧ください。

www.youtube.com

1曲目の歌詞を見てみますと

Enemies of Khanate
Strung on hooks like
Pigs to slaughter
Heads will roll
Heads will roll
Throats will be slit
Blood will flow
Like springs of water
Heads will roll
To the river red
Across the ochre steppe

[Chorus]
A thousand fathers killed
A thousand virgin daughters spread
With swords still wet, with swords still wet
With the blood of their dead

[Bridge]
Nurjan is upon us
He kills in silence after prayers
Genghis Khan is upon us
He slays his betrayers
Genghis Khan is upon us
He slays his betrayers

[Verse 2]
Thus now the fools of God
Will guard the city of our birth
Hold an ear to the ground
Yeah
Hear the sound
Clamoring
And horses stammer
As their gallop meets the earth

[Chorus]
A thousand fathers killed
A thousand virgin daughters spread
With swords still wet, with swords still wet
With the blood of their dead
A thousand fathers killed
A thousand virgin daughters spread
With swords still wet, with swords still wet
With the blood of their dead

[Outro]
Tomorrow
Tomorrow they will find us
Hide the children free of sin
We will meet their blades by morning
Protected only by our skin
Tomorrow we will find them
Seek the youngest of their kin
And we will meet them with our fury
And we will crush them all like
Vermin, yeah
We will crush them all like vermin

日本語訳をみますと

カナーテの敵
フックに吊るされた
虐殺する豚
首は転がる
首は転がる
喉は切り裂かれる
血は流れる
泉のように
首は転がる
赤い川へ
黄土色の草原を越えて

千の父が殺され
千の処女の娘たちが
剣は濡れたまま 剣は濡れたまま
死者の血で

ヌルジャンは我々に迫る
彼は祈りの後、静かに殺す
チンギス・ハーンはわれらの上にいる
彼は裏切り者を殺す
チンギス・ハーンは我々の上にいる
彼は裏切り者を殺す

こうして今、神の愚者たちは
われわれの生まれた町を守る
大地に耳を傾けよ
そうだ
音を聞け
鳴り響く
馬は口ごもる
疾走が大地にぶつかる

千の父が殺され
千の処女の娘が
剣は濡れたまま 剣は濡れたまま
死者の血で
千の父が殺され
千の処女の娘たちが
剣はまだ濡れている剣はまだ濡れている
死者の血で

明日
明日、彼らは私たちを見つけるだろう
罪のない子供たちを隠し
朝には彼らの刃に会うだろう
皮膚に守られて
明日、我々は彼らを見つけるだろう
彼らの親族の中で最も若い者を探し
そして、われわれの怒りで彼らを迎え撃つ
そして、奴らを
害獣のように
我々は害虫のように彼らをすべて粉砕する

となります。

戦争中の兵士の気持ちのような気概を感じる歌詞です。文字にしてみるとなかなかに悍ましさがありますね。メタル・パンクの中でもさらに狂暴性・残虐性の高い音楽は歌詞の内容も強めで、人にっては嫌悪感を覚えるかもしれません。

とまあ歌詞はおいといて(のせといてアレですが)、この曲の一番強力なポイントは、イントロが「きょうの料理」(新しい方)の前奏と非常に似ているということだと考えます(申し訳ありませんが、きょうの料理の音楽の公式動画をみつけられませんでした)。きょうの料理の前奏「タンタンタータンタンタタタタ」と、Bloodmeatのイントロの「ダッダッダダッダッダッダッダダ」は、音色と速さは違えど、方向性はほとんど同じだと思います。むしろ同じです。ちなみにきょうの料理は(以下NHKアーカイブスより引用)

軽快なマリンバの音色でおなじみ「きょうの料理」のテーマ曲は冨田勲の作曲で、包丁がものを刻む音をイメージした。1957(昭和32)年の放送開始以来、変わることのないそのメロディーは、いまや料理番組そのもののテーマ曲として定着している。

www2.nhk.or.jp

と、Protest The Heroの結成よりはやく放送されています。きょうの料理のテーマ曲がメタルだとすると、もしかするとメタルの啓発番組だったのではないかと錯覚するレベルの一致っぷりです。そういえば年代的に逆なので、Protest The Heroが実は料理バンドだったという可能性もありますね。

本当に感想を書くだけの記事になったのですが、これでよかったとは思います。とりあえず「きょうの料理はメタル」ということが私の説です。