社会福祉士養成施設で働くようになったきっかけ

私は以前、社会福祉士養成施設(いわゆる専門学校)に教員として勤務していました。社会福祉士養成施設は社会福祉士の受験資格を得るための学校になります。そしてその社会福祉士養成施設の入学要件は一般大学(福祉系大学ではない)を卒業した方や、福祉の実務経験が規定以上ある方になります。

私が入社した経緯ですが、求職中にハローワークの検索中に見かけたことがきっかけで応募しました。私は性格的に話すことは好きなのですが、人に教えるとなると別だと思うけれどなんとなくできるかもしれない、とわりと軽く考えて応募しました。応募後に「面接と模擬授業の試験を行う」と連絡がありました。模擬授業に関しては事前にテーマが決められていたので、自分なりに

①今日の授業で大事なところ、伝えたいことを繰り返す

②声を大きく出す

③大事なポイントを板書する

という意識を持って、準備をしました。模擬授業に関しては妻に協力を求めて、客観的にアドバイスをもらいました。

授業当日は緊張しましたが、自分なりに準備していたのでそれを出すだけだと集中して行いました。お相手は学校長・副校長・学科主任・事務長といったメンバーで、偉い人ばかりでした。私と同様に試験を受けた人数はわかりませんが、無事に合格して勤務が決まりました。これまで介護・福祉の仕事をしてきたので、自分の体験を含めていろいろ伝えたいという気持ちが芽生えたことを思い出します。

勤務が始まってからは、授業を組み立てる時間を十分にとってもらいました。同僚の教員からは「最初の1年が大変だよ」という話を聞いていましたが、たしかに授業の準備がとてつもなく大変でした。まずはテキストを読み込み理論を再学習しつつ、試験に出題された実績のあるところは伝えるようにし、かつイメージしやすく歴史や人物を説明していくのですが、そもそも私はあまり頭が良くないので知識をつけることから苦労しました。また、配布するプリントや板書に関してもある程度道筋を決めておかないと、授業中に困ってしまったら対応できないかもしれないと考え、話す内容と板書するところを具体的に記入し、それに沿って進めることにしました。

人に教えるとなるとかなり準備が必要ということが、身に染みて感じたところでした。