人前で話すことの難しさ

私が地域包括支援センターで勤務していたころ、地域の介護施設の職員と話していたときに「介護職員の方が定着せず離職してしまう」という話をちらほら聞いていました。そんななか、地域の事業所の介護職員の方にアンケートをとったところ

①職場の人間関係に課題がある

②収入が低い、あがらない

③身体を壊した(主に腰痛)

認知症の対応がつらい

といった現状がわかりました。これらの中でも人間関係のストレスで悩む人の割合が多く、事業所内でも地域の福祉を支えている介護職員向けに何かできないだろうかと考えていました。ちょうどそのころ私が精神保健福祉士の資格を取得したこともあり、ストレスの発散や緩和に関する研修をしてみてはどうかという流れになりました。研修の中身はみんなで考えて順調に決まっていったのですが、どうしても地域包括支援センターのような公的な機関が研修をするとなるとお堅い印象というか、あまり参加者同士がわいわい話すことができないのではないかという考えがあったため、研修の前の導入部分で緊張をほぐす項目(アイスブレイク)を入れようということになりました。そこでは私の好きな芸人のネタを参考にし、自己紹介ネタをしてみることにしました。ちなみに私がツッコミ、ボケは同僚のタナベさんにお願いしました。今回の研修では30人くらいの方が集まってくれました。

以下アイスブレイクで行ったネタ

タナベ「どうもどうもー」

私「いやはや、こんなたくさん集まってもらえるとは、ありがたいですね」

タナベ「地域包括支援センターで働いていると、つながりが増えていくよね」

私「ほんとそうですよ、いつもお世話になっております」

タナベ「そういえば私たちは高齢者の支援と、地域のためになるように仕事をしておりますが、みなさん我々のことを知ってくれてんのかね?」

私「そうやね、そしたら一回みなさんに聞いて、手をあげてもらいましょうか」

タナベ「みなさんこのなかで、地域包括支援センターのことを知っている、または知らない人てをあげてくださ

私「みんなあげるだろ(胸パシッ)」

観客苦笑い

私「とまあこんなことばっかりやっておるんですが」

タナベ「そういえばこのあいだ、うちのおふくろから電話がありましてね」

私「はいはい」

タナベ「あんたらが地域の広報誌にのっているのを見たわよと」

私「おー、見てくれてよかったじゃん」

タナベ「そしたら、あんたは広報誌にのる顔じゃないと」

私「え!?わが親が??」

タナベ「もうあんたの顔なんか見たくないよと」

私「ガハハハッ」

タナベ「て、相方に言っとけって」

私「私のことかい(胸パシッ)」

観客苦笑い(再)

以上になります。残念ながらこの苦笑いっぷりは会場にいないと伝わらないと思いますが、かなりすべっていました。この経験を通して改めて芸人の方はすごいと思いましたし、人前で何かをするということの難しさを認識できましたし、ある意味このおかげで度胸がついたような気もします。みなさんもいろいろな経験をされていると思いますが、人前ですべったことはありますでしょうか?

https://www.kyoto-su.ac.jp/features/f/action/ahcetq00000010ni-att/icebreak06.pdf